Yuya Kumagaiのオフィシャルなブログ

ギタリストやカメラマンやロマンチストなどなどやってる熊谷勇哉による何気無いブログ。

早朝の芸術

早朝、この時期になると日が昇るのが遅くなる。

その景色というのはなんとも美しく、思わず立ち止まってしまう。冬を先取りにした気持ちになり、何度目かの景色を見て憂いでしまう。

まるで空には素晴らしい画家が居座っていて、気まぐれに描き出す様々な絵に命が宿っていて、自分はそれを独り占めしている様な気分になる。7日間のうちに創り出されたものは我々にとってはどんな生命よりも生命なのであると思わずにいられない。

その画家は描き出した壮大な絵画から私に告げる、これが夢ならばそれはその画家と私の間だけのことであり、これが現実ならば皆がそれをその様に思っている。故に夢のその先にお前が見ているもののみを信じ、そして導きの通りに行うが良い、と。

自分が目指した道には多数の曲がり道が存在し、行手を阻むのはいつだって人間であった。我々はいつだって愚かなことは前々から分かっていたではないか、自分自身に敬虔な信者になることの全ては多くの夢に対する答えであり、欲求の全てを知ることとなる。

完璧な人間になりたいわけではない。成功をしたいということではなく、自分にとっての失敗をしたくないということの裏返しに過ぎない。時々、解決出来ないことに出くわすと自戒の念に駆られる。冷静に論理を整理してしまえば何でもないなんてことはあるが、人間としての自分の未熟さに焦点がいく。

そんな時に突然とある朝の様に画家が現れると彼はいつも同じことを告げる。その繰り返しの中でしか我々は生きていない事を暗に告げられる。

世の中を生きて行くのに大事なのは、自己愛と隣人愛と感謝なのだろうかとこの頃思うが、私はいつでも愛を探し愛を愛せる者になりたいと感じる。

そんなことが脳裏に過ぎる毎日ではあるが、まだ生き永らえている。

まだ道半ばなのだろうと言い聞かせ、また早朝の芸術という洗礼を受けるのであった。

 

 

f:id:kgygkw:20191110164117j:image