Yuya Kumagaiのオフィシャルなブログ

ギタリストやカメラマンやロマンチストなどなどやってる熊谷勇哉による何気無いブログ。

タピオカミルクティー1つ

 

20XX年、タピオカドリンクの甘過ぎで糖尿病患者急増。

 

日本国内は重大な危機を迎える。かつての若年層の大量入院により世の中を回すのは現若年層と定年間際層、よって社会の中核以上の人間に影響した為に社会に大きな打撃を与えた。

 

空前絶後のタピオカブームを支えた”バエ“はほとんど飲まずに放置される民度の低さと大量の糖尿病患者を生んだ。

若者から若者にその民度は受け継がれ、街の清掃活動をする老人たちの不満は爆発、一部の老人との間に反若者勢が生まれる。そしてついに政府はタピオカドリンクの路面店を全面禁止し、出店していた企業を片っ端から処罰、また日本進出していた海外企業店舗を完全撤退させた。

売り上げの落ち込みによりすでに路面店の数は激減していたが、この政策が発表されることを見越して、糖類を使用しない0カロリータピオカドリンクを販売し始めた店舗は当初グレーだったが、結局タピオカというポップアイコン的存在が従来のタピオカドリンクの”バエ“想起させるということで、法的に販売終了せざるを得なくなっていた。

 

熱狂的な“バエ“勢とタピオカ信者によって大規模な政府反対デモが勃発し、今日も国会議事堂前を占領し、遂には警察との抗争も勃発。

かつてのバエとはいえ、彼ら彼女たちのバイブルであった存在。その時代のお洒落でカワイイの象徴を失われるということは、世代の喪失、そして否定だ!と今日もメガホンで叫び続けている。

 

タピオカに対する厳しい取り締まりも決行され、抜き打ちで家宅捜索が行われ、タピオカとなりうるものを所持していた場合、罰金または懲役刑を科すというのだ。“バエ“は既にたくさんの新しい方向性を見出していたが、ここに来て異常なまでの変化に世は大戦国時代に突入した。

 

裏ルートで売買されるようになったタピオカは、一杯2500から3500円で取引されるような代物になってしまい、時代が生み出した高級ドラッグだった。

「たかが食べ物、たかが飲み物、そう思うかもしれないが、あの弾力とミルクティーとの組み合わせは忘れた頃に摂取するとトリップしちゃうんだよ。」

と、裏で取引している若者は語る。薬物のように脳に影響はなく依存性も低い為、噂では原宿の若者が裏ビジネスとして密かに行っているらしい。

 

世の中が映えるために注目したものは一過性のものに過ぎないと思っていた。

タピオカ自体がカエルの卵だ云々と動物愛護の観点から批判されるも、多くのタピオカはこねて作られた業務用のものであったし、タピオカドリンクを撮って一口飲んだらその辺に捨てていくゴミ問題も深刻であった。バエの為に様々な議論が行われていたが、誰も世の中がこんなことになるとは思ってもいなかったのだろう。

我々は今を生きることを自分自身ではなく、誰かによって決定している。ブームというものは我々にとって生きる指針なのである。そこを逸脱できない理由はお洒落でカワイイのモデルが皆によって作られそこに賛同していったからであると思う。気付けばみんな一定の可愛いと一定のお洒落で統一され、水準は上がったものの、誰が誰だか分からなくなった。

本当の危機はタピオカドリンクで糖尿病患者急増ではないのかもしれない。

 

 

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